【論文翻訳】M/D/s待ち行列の根とErlang、Crommelin、Pollaczekの業績に戻る(9)
確かにPollaczek 1931 式(45)はの時に成り立つ式
を与えている。についてのRiemannの関係と若干の書き換えは
, (26)
をもたらす。この形での結果はChangとReres 1997 Thm. 1.1のp.788によって導かれた。(26)の3番目の証明はJanssenとLeeuwaarden (2007b,a)によって、のキュムラントについての類似の式と全てので成り立つ解析接続の導出とともに示された。式(26)は特に小さな値のについて有用である。その場合それはの時に成り立つ境界
,
によって補足出来る。また、小さなと大きなシステムについて、であることが分かり、よってであるようなサーバの数は近似的に
である。
ガウシアンランダムウォークはM/D/s待ち行列長過程の極限過程であるので、は重負荷の場合(での場合)のの近似の役割をはたす。しかし現実のシステムではとは有限なのでのよりよい近似を構築するために重負荷極限の改良を見つけることは興味がある。これらの改造はJanssen他(2007)で得られた以下の結果から出てくる。
定理 5.2
, (27)
ただし
,
,
であり、はの解として非明示的に定義される。
(27)における展開はよい近似を提供し、大部分の場合、1つの項は正確な結果を得るのに十分であり、
(28)
である。Janssen他(2007)で我々はがべき級数表現、で
, , , , ,
を許容することを示した。(4)と(7)から
であることが分かる。(28)をと(29)と組み合わせるこことにより近似
が得られる。このタイプの他の多くの結果が、Riemannのゼータ関数を含む項での関数の級数展開とともにJanssen他(2007)で導かれた。