【論文翻訳】M/D/s待ち行列の根とErlang、Crommelin、Pollaczekの業績に戻る(10)
A セクション4での結果の証明
A.1 (19)の証明
Janssen他(2007)、定理1では、
(30)
が証明されている。ただしは(20)でのものと同じでありは, の解として非明示的に定義される。複雑なため(30)の導出を付録A.3で手短に繰り返している。Janssen他(2007)、補題16から、
, ,
を得る。これから
(31)
を見出す。(31)を(29)とを組み合わせることにより証明は完了する。
A.2 (22)の証明
(19)は以下のように書き換えることが出来る。
(32)
ここで
と
を用いて(32)から項を配置し直して結果を得る。
A.3 (30)の証明
...について、
,
と置く。と(よって)と
,
を用いてSzego, 1922 p.50(あるいはAbramowitzとStegun, 1970, 6.5.13のp.262)から
を得る。この関係をもちいて(4)を以下のように書き換えることが出来る。
(33)
ただしは定理4.1で定義したものである。次に等式
, (34)
でを解くべきものとして考察する。
,
であることに注意する。その結果、付近で解析的であり、でを満足するような解が存在する。さらにが0から1に増加するのにつれてが0から∞に増加するので、が0から∞に増加し、任意のについて(34)の非負の解が存在することが分かる。さらに(20)でのを用いると、と
(35)
が成り立つ。(35)を(33)に代入して(30)を得る。