比較言語学入門

ずっと昔に買ったのだが、難しくてなかなか読めなかった。今回、旅の伴にこの本を持っていって電車の中で何とか読み切ったのだが、かなり消化不良な感じ。インド・ヨーロッパ語族に属するさまざまな言語の間の主に単語についての対応関係が説明されていて、それが印欧祖語の再建を促す、というふうに話が進むが、この再建におけるさまざまな問題、疑念が提示され、これを実在の言語と考えてはいけない、ということになる。すると、この再建された祖語というのはいったい何なのか私には分からなくなる。祖語の影のようなものなのか? あるいは単なる理論的な帰結なのか? その両方なのか? 全体に記述が難しく私にはよく理解出来なかった。