ニューラル・コーディングについての勉強

ニューラルネットについて、少し生理学的な知識も得ておいたほうがいいだろうと思い、英語版のWikipediaにある「Neural Coding」の項目を訳していこうかと考えています。
でもその前に、日本語で読めるものはないかと思って探したところ

にニューラル・コーディングについての記述があったので、読み直しました。

では、現在の脳神経科学は、脳内のニューロン活動による情報コーディングについて、どのように考えているのだろうか。
 第二章で述べたように、ニューロンは周囲のニューロンからの入力を受けて、スパイク発火と呼ばれる活動膜電位を出し、出力する。このスパイク発火が、脳内の情報表現の主要な担い手であるということ自体については、あまり議論の余地がない。
 現在、スパイク発火による情報コーディングの方式としては、大きく分けて二つの候補が考えられている。一つは、「スパイク発火頻度」(単位時間に何回ニューロンがスパイク発火をするか)による表現であり、もう一つは、「時間コーディング」と呼ばれるコーディング方法である。
 スパイク発火頻度によるコーディングという考え方は、現在でも多くの神経科学者が解析の際に採用している評価基準である。あるニューロンがスパイク発火をどれくらい頻繁に行うかということが、そのニューロンが表現している情報を考える上で重要なファクターであるという考え方である。(中略)
 一方、時間コーディングの考え方は、必ずしもスパイク発火頻度コーディングの考え方と矛盾するものではないが、入力側の発火頻度よりもさらに詳細な時間的タイミングによっても、出力側のニューロンの振る舞いが変わり、そのことが脳内の情報表現において重要な意味を持つという考え方である。


「脳とコンピュータはどう違うか」より


一方、英語版のWikipedia「Neural Coding」の項目では、「スパイク発火頻度によるコーディング」の原語らしきものが「frequency coding = rate coding」として登場し、「時間コーディング」の原語さしきものが「temporal coding」として登場しています。