エーゲ海のある都市の物語:ミレトス(1):ミレトス建設
何の説明もつけずに始めてしまい、読む人には申し訳ないのですが・・・・。そのうちに何か筋書きのはっきりした記事になるかもしれないと思い、書き始めます。
ヘロドトスの「歴史」や他の文献から、イオニアの華と呼ばれた古代ギリシアの都市であるミレトスの記事を年代ごとにたどっていけたら、と思っています。
このイオニア人の内に、アテナイの市会堂(プリュタネイオン)から移住の第一歩を踏み出し、イオニア人中最も高貴な血統を誇る一団があるが、彼らは移住の際女を連れてゆかなかったので、彼らの手によって両親を失ったカリアの女を妻としたのであった。この殺戮のためにこれらの女たちは、決して夫と食事を共にせず、夫の名を呼ばぬという掟を自分たちで作って、それを守る誓いを互いに交し、その掟は娘にも伝えたのである。現在の夫が自分たちの父や夫や子供を殺し、そうしておきながら自分たちを妻にしたという恨みからである。これはミレトスで実際に行われていたことである。
ヘロドトス著 歴史 巻1、146 から
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尊女神(ポトニアイ)の神殿を過ぎてミュカレ領内のガイソンおよびスコロポエイスに達すると――ここにはその昔パシクレスの子ピリストスが、コドロスの子ネイレオスに随行してミレトス市の建設に向った折、建立したエレウシスのデメテルの社がある。
ヘロドトス著 歴史 巻9、97 から
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上の記事の中のネイレオスについての岩波文庫の注には
ネイレオス
とあります。また、英語版Wikipediaのメドン(Medon)の項目には
(アテナイ王)コドロスの子メドンは、アテネの最初のアルコンだった。彼は足が不自由だったので、彼の弟ネイレウスは彼を支配者にさせなかったが、デルフォイの神託はメドンに(アテナイの)王国を授けた。
と書かれています。そのほかにも
ネーレウス
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という記述があります。