セットアップまでの間隔Nsはロットサイズに依存しないか?

  • ロットサイズ縮小によるセットアップ回数増加」ではディスパッチング・ルールとしてFIFOを採用しましたが、ディスパッチング・ルールはFIFO以外にも考えられます。セットアップ回数を減らすために使用されるディスパッチング・ルールの例は、同じレシピのロットを連続して処理するルールです。
  • もう少し厳密に言えば、
    • 1)1つ前に処理したロットのレシピと同じレシピを持つロットをキューから全て取り出し
    • 2)それらの中から前工程の処理終了が最も早いロットを、次に処理すべきロットとして選択する。
    • 3)もし、1)でそのようなロットが全くない場合は、別のレシピのロットを選ぶ。
  • 上記3)については、どのレシピを選ぶか、バリエーションがあります。例えば、
    • 3−1)最も長く待っているロットを選ぶ。
    • 3−2)そのレシピを持つロットの数が最も多いレシピを選ぶ。
  • 3−2)では発生頻度の少ないレシピを持つロットがいつまでも選択されない危険性があります。3−1)はそのような危険性はありませんが、3−2)よりセットアップ回数が多くなる可能性があります。そこで、3−1)と3−2)の混合ルールも考えられます。上記2)についても、発生頻度の少ないレシピを持つロットがいつまでも選択されない危険性があります。そこで、連続して同じレシピのロットを処理する回数に上限を設けて、別のレシピに切り替えるというバリエーションも考えられます。
  • このようにディスパッチングルールには様々なバリエーションが考えられます。
  • 私が今、求めようとしているのはロットサイズを縮小することによってセットアップ回数が増加する様子ですが、その前段階として、
    • ディスパッチング・ルールがFIFOでなくても、セットアップから次のセットアップまでの平均ロット数N_sはロットサイズに依存しない
  • と言えるかどうかを考えています。
  • しかし、これはどうも言えそうにありません。というのは、ロットサイズを半分にすると
    • ロットの処理時間は半分になる
    • しかし、セットアップ時間は不変なままである。
    • よって、セットアップ時間/処理時間 は、2倍になる。
    • 待ち行列はセットアップ時間/処理時間 が変われば、異なる振舞いをする。
    • よって、キュー内のロット数の分布は異なる。
    • よって、ロットの選択の仕方が変わる可能性がある。
    • よって、セットアップから次のセットアップまでの平均ロット数N_sはロットサイズに依存する。
  • からです。また、私は迷走を始めてしまったようです。