ステーション・サイクルタイムの構成要素
- ここでは、ある1つのステーションを考えて、そこでのサイクルタイムの構成要素を洗い出します。
- Factory Physicsの定義(ステーション・サイクルタイム)では、
- サイクルタイム=搬送時間+キュー時間+セットアップ時間+処理時間+バッチ待ち時間+バッチ内待ち時間+部品待ち時間
- とあります。これを半導体ファブに置き換えると、「ロットサイズ」でのキャリア内待ち時間は、最初のキャリア内で処理を待つ時間がこの式のバッチ内待ち時間に、処理後にキャリア内で待つ時間がバッチ待ち時間に当たります。また処理時間はウェハの処理時間にあたります。ウェハの処理時間にオーバーラップのある装置のことを考慮して、これを「タクト時間」の説明のところで述べたようにタクト時間とその他の時間に分けると今後の考察に便利です。このその他の時間を「オーバーラップ処理時間」と呼ぶことにします。
- さらに、バッチ内待ち時間+タクト時間+バッチ待ち時間、をまとめてロットの「タクト時間」とします。このようにするとのちの考察がすっきりします。
- 次に、半導体ファブの場合、組立工程はありませんから部品待ち時間はありません。
- よって、私は半導体ファブにおけるロットのステーション・サイクルタイムを以下のように分解したいと思います。
- サイクルタイム=搬送時間+キュー時間+セットアップ時間+タクト時間+オーバーラップ処理時間
議論の継続
- ロットサイズと「搬送時間」の関係については
- 「ロットサイズと搬送時間の関係」を参照下さい。
- ロットサイズと「セットアップ時間」の関係については
- 「ロットサイズとセットアップ時間の関係」を参照下さい。
- ロットサイズと「タクト時間」や「オーバーラップ処理時間」の関係については
- 「ロットサイズとタクト時間、オーバーラップ処理時間の関係」を参照下さい。
- ロットサイズと「キュー時間」の関係については
- 「ロットサイズとキュー時間の関係」を参照下さい。
- これらを用いて導いた結論については
- 「ロットサイズ縮小によるサイクルタイム短縮の可能性について」を参照下さい。