ロットサイズとキュー時間の関係(一応の結論)
- 「ロットサイズとCeの関係(セットアップを考慮しない場合)」と「ロットサイズとキュー時間の関係(セットアップを考慮した場合)」で行った考察から、以下のことが言えます。
- 1.セットアップ時間を無視出来るのであれば、ロットサイズを小さくすることにより、キュー時間を小さくすることが出来る。
- 2.セットアップ時間を無視出来ないのであれば、ロットサイズを小さくすることにより、キュー時間を小さくすることが出来る場合もあるが、セットアップ回数の増加が利用率を1に近づけることにより、逆にキュー時間が大きくなる場合もある。よって、どこかにキュー時間を最小にするロットサイズが存在する。
- しかし、そのロットサイズの計算はちょっと大変そうです。
- 上記をもう少し詳しく述べると以下のようなことが言えます。
バッチサイズを半分にすればキュータイムも半分になる
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- というのは、正しくないことが分かります。この引用をめぐる考察については「バッチサイズ」を参照して下さい。
- 4.セットアップ時間によって、ロットサイズ縮小時にキュー時間が増大するかどうかを決める要因は以下の2つである。これらが大きい場合に、ロットサイズ縮小時にキュー時間が増大する可能性が高い。
- (1)セットアップ時間をゼロとした時の利用率
- (2)
- ただし、
- :平均セットアップ時間
- :セットアップから次のセットアップまでの平均ロット数
- ;ウェハ1枚あたりのタクト時間
- これは、「ロットサイズとキュー時間の関係(セットアップを考慮した場合)」に登場した式
- から分かります。
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今後の展開
- さて、以上のことを、もう一度、「ステーション・サイクルタイムの構成要素」のエントリーに戻ってまとめる必要があります。それについては「ロットサイズ縮小によるサイクルタイム短縮の可能性について」を参照下さい。