【定理4】

補足説明

以下は、「搬送時間ありG/D/1のサイクルタイム定理。CET=TU+TL、TUとTLは一定 の場合」で述べた定理の証明の一部です。証明は、「【前提】」から始まっています。

【定理4】TL+TU{\le}t_e(LP-1)の場合、M2でロットlが「かたまり」の先頭のロット(「かたまり」の長さが1の場合も含む)であれば、M1でも「かたまり」の先頭のロットである。

(証明)

  • TL+TU{\le}t_e(LP-1)で、かつM2でロットlが「かたまり」の先頭のロット(「かたまり」の長さが1の場合も含む)であるので、定理3より、
    • S'_l=A_l+TL
  • ところで定理1より、
    • E'_{l-1}{\ge}E_{l-1}+TL
  • であり、また、M2においてロットlは「かたまり」の先頭のロットであるので、
  • よって
    • A_l+TL=S'_L>E'_{l-1}{\ge}E_{l-1}+TL
  • よって
    • A_l+TL>E_{l-1}+TL
  • よって
    • A_l>E_{l-1}
  • つまりM1においてロットlは、ロットl-1の処理終了より後の時刻にモデルに到着している。よって、ロットlはM1でも「かたまり」の先頭のロットである。

(証明終わり)

  • 注意。今の時点ではM1で「かたまり」の先頭のロットがM2でも「かたまり」の先頭である、とは言えない。言えるのは、M2で先頭であるロットがM1でも先頭である、ということだけである。(下図参照)
  • M1で「かたまり」の先頭のロットはM2でも「かたまり」の先頭である、と言えるのは、定理8が証明されてからである。

議論の継続

この【定理4】は【定理5】【定理7】で使用されます。