【定理14a】

補足説明

以下は、「搬送時間ありG/G/1のサイクルタイム定理」で述べた定理の証明の一部です。証明は、「【定理10a】」から始まっています。

【定理14a】定理13aで述べた変換の前後でロットの待ち時間の平均値は変化しない。

(証明)

  • ロットiの待ち時間B_i
    • B_i=S_i-A_i
  • で表される。ここにS_iはロットiの処理開始時刻、A_iは到着時刻である。
  • よって、ガントチャートに全部でN個のロットがあるとして、ロットの待ち時間の平均値B
    • B=\frac{1}{N}\Bigsum_{i=1}^N{B_i}=\frac{1}{N}\Bigsum_{i=1}^N{(S_i-A_i)}=\frac{1}{N}\left(\Bigsum_{i=1}^N{S_i}-\Bigsum_{i=1}^N{A_i}\right)
  • となる。
  • 定理13aの変換はNS_iを変化させない。さらに、A_iを互いに交換しただけなので
    • \Bigsum_{i=1}^N{A_i}
  • を変化させない。よってBを変化させない。
  • よって、定理13aで述べた変換の前後でロットの待ち時間の平均値は変化しない。

(証明終わり)
(参考)【定理14】

議論の継続

この【定理14a】は「搬送時間ありG/G/1のサイクルタイム定理(再掲)」で使用されます。