- 作者: 井上浩一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1990/12/20
- メディア: 新書
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それは古代ローマ帝国とはかなり性格の変わったものになっています。そしてその変化は徐々に起きたのでどこがビザンティン帝国の始まりなのか、はっきりしません。
首都がローマだったのが、330年コンスタンティノープル(昔のビザンティオン、今のイスタンブール)に遷都します。
380年にはキリスト教が国教になり、かつてローマの神々に祈っていた国家祭儀がなくなります。
皇帝は市民の中の第一人者から、キリストの代理人になります。
しかし、その変化は徐々にであり、変貌しながらも帝国は連綿として存続します。都市ローマから誕生したローマ帝国は最後にはコンスタンティノープルだけになりながら50年存続して、最後はオスマントルコによって滅ぼされます。ローマの起源から数えれば2000年に渡る国家の興亡です。