ルーキウス・ウェールス

マルクスの義弟。マルクスとともに皇帝となるが職務にはそれほど熱心ではなかった。しかしマルクスへの尊敬の念を常に持ち、二人の間は平穏に過ぎていった。早く病没し、その後はマルクスが単独の皇帝としてローマを統治した。

(神々からは)弟として、私の弟のような者を持ったこと。彼はその性質により、私をして注意深く身を省みるように刺激し、同時に尊敬と愛情によって私をよろこばせてくれた。


(「自省録」マルクス・アウレーリウス著、神谷美恵子訳 岩波文庫より)