ウェストカー・パピルスの「双魚」

今日の私はオカルティストです。古代エジプトの物語のひとつ「ウェストカー・パピルスの物語」に気になる記述があるという話をします。その物語での主人公はギザの大ピラミッドで有名なクフ王です。
彼は知恵と魔術の神トトの聖所の秘密の部屋の数を知りたがっていました。それを知っていると言われている魔術師ジェディが王の前に呼び出されました。クフ王の問いにジェディは、自分はトト神の聖所の秘密の部屋の数を知らないが、それを記した文書がある場所を知っている、と答えます。王はジェディにそれを持ってくるように命じます。しかしジェディはそれを持ってくる定めになっているのは自分ではなくレドジェデトの腹の中にいる子供3人のうち1人であると、答えます。王はさらにレドジェデトとは誰のことかと尋ねます。ジェディはレドジェデトはサケバウ(地名)の神ラーの神官の妻で、彼女はラーの子たちをはらんでいると言います。さらに、この子たちが皆、将来、エジプトの王になる、と予言します。そこから先は・・・・

そこで陛下は申されました。「では一体いつごろレドジェデトはお産をするのだろうか。」(ジェディは答えました。)「冬第一月の十五日でございます。」陛下は申されました。「(まさしく)『双魚』水路の砂洲があらわれはじめているころじゃ。しもべよ、(さもなくば)余みずからそこを通ってサケバウの主ラーの神殿を見るであろうに。」・・・・


「筑摩世界文学体系1 古代オリエント集 屋形禎亮 杉勇 訳」より

ここに登場した『双魚』という言葉にギョッとします。これは「うお座」を思い起こさせる名前です。(うお座は2匹の魚からなります。) そして「うお座」はキリストの象徴のひとつでした・・・・