Word Whitt: The Queueing Network Analyzer(17)
「Word Whitt: The Queueing Network Analyzer(16)」の続きです。
ネットワーク内の総滞在時間の分散の近似を得るために、異なるノードでの滞在時間は、任意の特定のルートが定められると条件付で独立であると仮定する。(これはM/M/1ノードの全ての非環状ネットワークについてさえ正しくはない*1が、しばしば近似的には真である。*2 *3 )特に、指定されたいくつかのノードに入り、最終的にネットワークを離れる前にノード、を回訪れる客について
(82)ただしはノードへの番目の訪問の滞在時間である。我々の近似過程は、ベクトルを与えると変数は相互に独立であるというものである。
よって、(83) よって (84)しかし、QNAの現在バージョンはの計算において(84)の共分散項を無視している。
6.3 特定の客の経験
もうひとつの方法は巨視的な解釈と微視的な解釈を切り離すことである。この見方は統計力学では普通のことである。ネットワーク全体はどんな1つの粒子(客)にも明らかでない統計的な規則性を示すだろう。この見方では、個々の客が非常に異なるルーティング確率、たぶん確率的ではないルーティングや非環状のルーティング、を持つ場合でさえ、我々はシステム全体をあたかも客が独立の確率に従ってルートを決められて展開するかのように見なす。
「Word Whitt: The Queueing Network Analyzer(18)」に続きます。
*1:B. Simon and R. D. Foley,「非環状ジャクソン・ネットワークでの滞在時間についてのいくつかの結果」Management Sci., 25 No. 10 (October 1979), pp. 1027-34.
*2:R. L. Disney,「待ち行列ネットワークと応用」Baltimore: The John Hopkins University Lectures, 1982: to be published by the Johns Hopkins University Press.
*3:P. C. Kiessler,「ジャクソン・ネットワークでの滞在時間のシミュレーション分析」Report VTR 8016, Department of Industrial Engineering and Operations Research, Virginia Polutechnic Institute and State University, 1980.