工場統計力学の構想(希望)

待ち行列ネットワーク」紀 一誠著

の「1 はじめに」を読んでいたら、こんな文章に出会いました。

 様々な基幹業務を担う情報処理システムは一般に複雑で大規模なシステム構成やネットワーク構成をもっている。またその運用の形態も様々であり、高い信頼性や性能を求められていることが多い。このような基幹業務系の情報処理システムの設計開発を進めるにあたっては、様々な技術的課題を的確に解決していかなければならない。これらの技術課題の中に「システム性能評価」に関する技術課題が含まれている。システム性能評価技術とは、様々な構成要素を統合して設計開発される情報処理システムの性能を定量的に把握し評価する技術であり、システム開発に携わる技術者が理解し使いこなせることが求められる基本的な技術である。システム性能評価技術は大きく分けると、システム性能の測定技術と、システム性能の予測技術に分類することができる。さらにシステム性能の予測技術は、シミュレーションを利用する方法と、システムの数理的モデル化を行う解析的性能評価技法とに分けることができる。本書では、この解析的システム評価技法の中で最もよく使用される「待ち行列網モデル」についての紹介を行う。


紀 一誠著「待ち行列ネットワーク」の「1 はじめに」より


つまり、この本はコンピュータ・ネットワークなどの情報処理システムへの応用を念頭において記述されているようなのです。
これを自分の興味である工場における生産の改善に引き付けて書き換えるなら、以下のようになります。

 様々な製品の生産を担う生産システムは一般に複雑で大規模なシステム構成やネットワーク構成をもっている。またその運用の形態も様々であり、高い信頼性や性能を求められていることが多い。このような「生産システム」の設計開発を進めるにあたっては、様々な技術的課題を的確に解決していかなければならない。これらの技術課題の中に「生産システムの性能評価」に関する技術課題が含まれている。生産システムの性能評価技術とは、「様々な構成要素を統合して設計開発される生産システムの性能を定量的に把握し評価する技術」であり、生産システムの開発と運用に携わる技術者が理解し使いこなせることが求められる基本的な技術である。生産システムの性能評価技術は大きく分けると、生産システムの能力の測定技術と、システム挙動の予測技術に分類することができる。さらにシステム挙動の予測技術は、シミュレーションを利用する方法と、システムの数理的モデル化を行う解析的技法とに分けることができる。本エントリー「[待ち行列ネットワークへの助走]」では、この解析的システム評価技法の中で最もよく使用される待ち行列ネットワークモデル」についての紹介を行う。


工場統計力学は、以下のものを含むものとして構想しています。

  • 生産システムの能力の測定技術
  • 生産システムの挙動の予測技術
    • シミュレーションを利用する方法
    • 数理的モデルを利用する方法←今はここの基礎を作っている


今はケリーネットワークのところで難渋している私ですが、このような希望を持って前進です。