M/M/mで空いている装置がある確率

M/M/2で空いている装置がある確率」の続きです。「M/M/2で空いている装置がある確率」での空いている装置がある確率Qを、装置台数が増えた場合にどうなるか計算してみました。計算は「M/M/mにおける待ち時間の式の導出(1)」「(2)」に従って行いました。その結果を下のグラフに示します。

凡例に書いた数字は装置の台数を表しています。このグラフから装置の台数が増えると、空いている装置がある、つまり、いずれかの装置が空いている、確率が増えていくことが見てとれます。このように、装置の台数が増えると、空いている装置がある確率が増えるのでジョブが到着する際に、そのジョブが待たずに処理に移る確率が高くなります。
このグラフからははっきりとは読み取れませんが、装置台数が無限になると、空いている装置がある確率はになります。その場合、確率1で、空いている装置が存在するので、到着するジョブ待ち時間ゼロで処理に移ることになります。これは「M/G/∞の出発過程がポアソン過程であることの証明の試み(3)」で示したように、処理時間が指数分布(M)だけでなく、一般の分布(G)の場合にも成り立ちます。