上位エントリ:サイバネティックス
先行エントリ:「サイバネティックス」という本の「第2章 群と統計力学」(2)
ウィーナーは「群の不変量にはいろいろな種類があるが」「われわれの現在の目的に」は二つの不変量が重要であると言っています。でも「われわれの現在の目的」というのは何なんでしょうか? エルゴード理論の検討という目的でしょうか? よく分かりません。
それはともかくウィーナーはそれは「線形不変量」と「測度的不変量」であると言います。最初にウィーナーは「線形不変量」の理論を述べていますが、私にはよく理解出来ません。数式はそれほど難しくないのですが、何が言いたいのかよく分かりません。単にフーリエ展開の理論のようにも見えます。そして
この理論のもっと詳細な記述を望む読者は、次の文献を見られたい。
Wiener, N., The Fourier Integral and Certain of Its Applications, The Univ. Press, Cambridge, Englandm 1933; Dover Publications, Inc. N. Y.
と述べてこの話題を終えています。この部分の話は飛ばしても、後の展開に関係ないようなので飛ばします。
次は「測度的不変量」の理論です。
変換群の測度的不変量の理論の最も重要な応用は、既述のようにギブズが樹立しようとして失敗した位相平均が時間平均でおきかえられることの証明である。そのための基礎が、いわゆるエルゴード理論である。
ここから2ページ強の部分の検討はすでに
- サイバネティックス 第2章「群と統計力学」から(1)
- サイバネティックス 第2章「群と統計力学」から(2)
- サイバネティックス 第2章「群と統計力学」から(3)
- バーコフの個別エルゴード定理
- バーコフの個別エルゴード定理 記述1
- バーコフの個別エルゴード定理 記述2
- バーコフの個別エルゴード定理 記述2(その2)
- バーコフの個別エルゴード定理 記述2(その3)
- バーコフの個別エルゴード定理 記述3
- バーコフの個別エルゴード定理 記述3(その2)
- バーコフの個別エルゴード定理 記述3(その3)
で行いました。これらを用いてもう一度、見直して、書き直してみましょう。
「「サイバネティックス」という本の「第2章 群と統計力学」(4)」に続きます。