ウィーナー

ウィーナーのサイバネティックスの確率論的性格

以前、ウィーナーのサイバネティックス(第2版、1961年出版)ウィーナー サイバネティックス――動物と機械における制御と通信 (岩波文庫)作者: ノーバート・ウィーナー,池原止戈夫,彌永昌吉,室賀三郎,戸田巌出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2011/06/17メデ…

ネオコグニトロン:サイバネティクスの香気

今、時間のある時に Deep CNN ネオコグニトロンの学習--JSAI2016タイムテーブル 06月06日(Mon)--1A3-OS-27a オーガナイズドセッション「大会特別講演:福島先生 / OS-27 Deep Learning (1)」 を読んでいるのですが、なかなか面白いです。 ニューラルネットの…

「脳・心・人工知能」 甘利俊一著 へのメモ書き

古代エジプトのことでエントリーを書き始めたら、別の興味の「いい本」に出会ってしまったために、今はそちらを読んでいます。そのため、古代エジプトのほうはしばらくお休みです。 さて、出合った本は「『脳・心・人工知能』 甘利俊一著」脳・心・人工知能 …

ディープ・ラーニングの社会への影響

TEDに出てくる、ジェレミー・ハワードの 学習出来るコンピュータの素晴らしい、そして、恐ろしい、意味合い(The wonderful and terrifying implications of computers that can learn)(2014年) は、ディープ・ラーニングという、ニューラルネットワーク…

ウィーナーの憂慮

3月7日に書いた「映画 イミテーション・ゲームを見た」で「情報科学は戦争の子である。」という考え(思い)に到った。すると、ウィーナーが1947年(第二次世界大戦終結の2年後)に著書「サイバネティックス」の長い序文の最後で憂鬱そうに書いている以下…

映画 イミテーション・ゲームを見た

飛行機の中で映画「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」を見た。 残念ながら最後まで見る前に飛行機が着陸態勢に入ってしまい時間切れで見えなかった。映画は、コンピュータの原理(チューリング・マシン)を考案したイギリスの数学者アラ…

「サイバネティックス」からの抜き書き

・・・われわれは、通信工学における設計の問題から、統計力学の一分野と見られる一つの統計的な科学をつくりあげることとなった。・・・通信工学の場合には統計的要素のもつ意義は一見して明らかである。すなわち情報を送るということは、二つのことがら(y…

記憶と学習について

学習と記憶は密接な関係がある。ノーバート・ウィーナーは1948年の「サイバネティックス」において人間の記憶の仕組みと、機械(=この場合はコンピュータ)が学習能力を持つかどうかについて議論を展開している。なお、この頃、ウィーナーはマカロックやピ…

デジタルコンピュータに関するウィーナーの勧告についてのメモ

メモしておく ウィーナーは、1940年9月20日付の長い覚書で、10年以上前にブッシュに提供していたアイディアをもとに、それを拡張した計算機設計に関する簡潔な方針を5つ立てている。この新しい方針は、現代的な意味で一人前に機能する計算機について、初めて…

ウィーナーの「サイバネティックス」という本の内容

以前、ウィーナーの「サイバネティックス」 ウィーナー サイバネティックス――動物と機械における制御と通信 (岩波文庫)作者: ノーバート・ウィーナー,池原止戈夫,彌永昌吉,室賀三郎,戸田巌出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2011/06/17メディア: 文庫購入: 2…

ゲーム理論に関して思い出す事

一昨日紹介した 数学的推論が世界を変える 金融・ゲーム・コンピューター (NHK出版新書)作者: 小島寛之出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2012/12/10メディア: 新書購入: 48人 クリック: 1,233回この商品を含むブログ (26件) を見る を読んでいて、私はしばし…

アナログとデジタルを包括する視点

杉本舞氏の論文、ウィーナーの「サイバネティクス」構想の変遷―1942年から1945年の状況―を改めて読んで次の個所に到った時、これが、私がサイバネティクスというものについて長年(30年以上も!)ひっかかっていた事柄を、明確に表現してもらえた記述に思…

「情報理論」読了からどこへ向かうか?

先日、甘利俊一氏の「情報理論」を読了しましたが、ここからどこに進むかが私の今の課題(おおげさ?)です。 情報理論 (ちくま学芸文庫)作者: 甘利俊一出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2011/04/08メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 48回この商品を含む…

読了「情報理論」甘利俊一著

情報理論 (ちくま学芸文庫)作者: 甘利俊一出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2011/04/08メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 48回この商品を含むブログ (11件) を見る 1月22日に買って、毎日少しずつ読み進めてきましたが、とうとう昨日読了しました。本…

甘利俊一氏の「情報理論」へのメモ(2)

全ての座標軸方向の分布が独立で同一の分布を持つような標準偏差1のガウス分布の確率密度を書くと ・・・・(11) と書けます。ただしベクトルは次元の直交座標系による位置ベクトルとします。ここで線形座標変換を考え、変換後の座標系(かならずしも直交し…

甘利俊一氏の「情報理論」へのメモ(1)

1月22日に買った甘利俊一氏の「情報理論」 情報理論 (ちくま学芸文庫)作者: 甘利俊一出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2011/04/08メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 48回この商品を含むブログ (11件) を見る は、買った日から毎日読み進めていますが…

情報理論―甘利俊一著

情報理論 (ちくま学芸文庫)作者: 甘利俊一出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2011/04/08メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 48回この商品を含むブログ (11件) を見る 文庫本で1300円(税別)もするのでここ数週間躊躇していたのですが、買ってしまいました…

そろそろ進むべき時か?

ウィーナーの主著ウィーナー サイバネティックス――動物と機械における制御と通信 (岩波文庫)作者: ノーバート・ウィーナー,池原止戈夫,彌永昌吉,室賀三郎,戸田巌出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2011/06/17メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 41回この商品…

こういう記述に出会うとうれしくなる

今、 脳の中身が見えてきた (岩波 科学ライブラリー)作者: 甘利俊一,利根川進,伊藤正男出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2004/09/22メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 10回この商品を含むブログ (11件) を見る という本を読んでいるのですが、その第2章…

京都大学学術情報リポジトリにある2つの日本語論文

京都大学学術情報リポジトリ、紅のhttp://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/handle/2433/56968 に出ている、次の2つの日本語の論文が興味深い。本来のサイバネティクスがどんなものであったかを知ることが出来る。 杉本 舞 「特集:モデル」 ウィーナ…

ウィーナーが始めたサイボーグという考え

サイボーグという言葉はWikipediaによれば サイボーグ(cyborg)は、サイバネティック・オーガニズム(Cybernetic Organism)の略で、広義の意味では生命体(organ)と自動制御系の技術(cybernetic)を融合させたものを指す。 とあり、 アメリカ合衆国の医…

ウォルター・ピッツについて

悲劇のアメリカ人数学者ウォルター・ピッツについての抜書き ウォルター・ピッツは、ぎこちない、痛々しいほど内気な天才少年数学者で、・・・・・(中略) 1938年、レットヴィン(のちのMITの電気工学と生物医学工学の教授)がピッツと出会ったとき…

ウィーナー狂いの血がさわぐ

かつて勤めていた会社の上司筋(なぜ、筋と言うかというと、私の元上司が3名もみえるので)の方々のホームパーティーにお声をかけて頂き、参加した。そこで、ある方の息子さんにお会いすることが出来たのだが、その方は大学で脳の数理モデルを研究されてい…

人間の人間的な利用

人間機械論―人間の人間的な利用作者: ノーバートウィーナー,Norbert Wiener,鎮目恭夫,池原止戈夫出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2007/06メディア: 単行本 クリック: 20回この商品を含むブログ (11件) を見る この本も(「も」というのは「神とゴーレム…

人工頭脳と自己増殖――オートマトンの論理学概論 フォン・ノイマン

実は1ヶ月以上前に読み終えていたのですが、ブログに書く機会を逸していました。フォン・ノイマン1951年の作品で、サイバネティクスの初期の雰囲気を味わうにはよい論文です。読んだのは中央公論社の「世界の名著66」に所収されているもので、訳者は…

神とゴーレム(株)(God and Golem, Inc.)―――ゴーレム伝説についての補足

ゴーレム伝説について、かなり古い記述(1973年)ですが、ドイツ文学者の種村季弘氏の「ゴーレムの秘密」でなされた説明を引用します。 「怪物の解剖学」種村季弘著 河出文庫(1987年) 所収の「ゴーレムの秘密」(初出は「ユリイカ」1973年1月号)より 怪物の…

神とゴーレム(株)(God and Golem, Inc.)――英語版Wikipediaから

先に書いた「神とゴーレム(株)(God and Golem, Inc.)」では、この本をうまく要約できていなかったので、英語版Wikipediaから訳しました。 原文はこちら――――>God & Golem, Inc.----Wikipedia God & Golem, Inc. From Wikipedia, the free encyclopedia 1…

神とゴーレム(株)(God and Golem, Inc.)

科学と神―サイバネティックスと宗教 (1965年)作者: ノーバート・ウィーナー,鎮目恭夫出版社/メーカー: みすず書房発売日: 1965メディア: ?購入: 1人 クリック: 8回この商品を含むブログ (6件) を見る 私の大好きなウィーナーの著書です。この本は残念ながら…

サイバネティックス。第3章まで読解を進めました。

サイバネティックス―動物と機械における制御と通信作者: ノーバート・ウィーナー,池原止戈夫,弥永 昌吉,室賀 三郎,戸田 巌出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1962/10/25メディア: 単行本 クリック: 34回この商品を含むブログ (22件) を見る 以下にリンクを示…

「サイバネティックス」という本の「第3章 時系列、情報および通信」(まとめ)

上位エントリ:サイバネティックス 先行エントリ:「サイバネティックス」という本の「第3章 時系列、情報および通信」(14) 第3章の論旨をまとめてみます。 第2章の最後で「次の章では、時系列の統計力学を論ずる。この分野では熱機関の統計力学の場合…