妄言2

妄言1」で言い足りなかったことの一つは、「生命をもし、エントロピー増大の流れに抵抗して恒常性を保つ仕組と見なすならば、それは通常考えられる生命だけでなく、例えば地球全体を一つの生命と見なすことが出来るだろう。そうすると、その場合の、生命体としての地球にとっての、情報、というのは何なんだろう。」ということです。
私はその後、頭が論理モードから連想のモードに切り替わり・・・・・。


「情報」という言葉から「言葉」という言葉を連想して、「地球」よりもっと大きな「宇宙」に飛躍して、新約聖書「はじめに言葉があった。」を思い出しました。それと同時に密教大日如来の、人間の言葉ではない言葉、にも連想がいきました。
宇宙の最初の言葉は、やはりだったのですかね。生命を育もうとする「情報」だったんでしょうか・・・。もう、かなりの妄言ですが。


宇宙には人間の言葉からは想像がつかない別種の言葉が、ずっと多くあるのではないでしょうか? DNAに書かれた言葉とか・・・。


それから思い出したのは、古代インドのリグヴェーダに出てくる言語の女神ヴァーチュのことでした。

言語は四個の四分の一[よりなる]と測定せられたり。霊感あるバラモンたちはこれを知る。[その中]三個[の四分の一]は、秘密に隠されて運動せしめられず。言語の四分の一を人間は語る。


リグ・ヴェーダ讃歌」 辻直四郎訳 岩波文庫 より 「謎の歌(1.164)」の45節

あるいは

神々の支配者・こころよきヴァーチュが、不分明なることを語りつつ座につきたるとき、彼女は四個の[流れ]、精力、乳[の流れ]を搾りいだせり。彼女の最高の[乳の流れ]は、そもいずこにか行ける。


同 「インドラとヴァーチュの歌(8.100)」の10節

人間の語る言葉は、言葉全体の1/4に過ぎない、と歌っている歌です。