「ほぼ等間隔の系列の重ね合せ系列の2乗変動係数(1)」の続きです。
今度は「ほぼ等間隔の系列の重ね合せ系列の2乗変動係数(1)」のやり方を拡張して、個のほぼ等間隔の系列を重ね合わせて出来た系列の2乗変動係数を求めてみます。
系列1でイベントの起きた時刻のうち1つをと置いて、[0,1]の間で次に起きるイベントまでの間隔を考えてみます。これらは個の系列のいずれかに属するイベントであり、その中で最も早く発生したものです。つまりとの間隔が最小のものです。個の系列をどれか1つ選んだ時、その系列のイベントが[0,1]で発生する時刻の分布は
であり、その分布関数は
- ・・・・・(1)
でした。[0,1]の間で次に起きるイベントまでの間隔を示す確率変数を、その分布関数をとすると、「min(X,Y)の確率密度関数」の式(1)を参考にして、
- ・・・・・(5)
が成り立ちます。この両辺をで微分すれば
- ・・・・・(6)
です。ただし、はの確率密度関数であり、
です。(6)に(1)を代入すると
- ・・・・・(7)
よって
- ・・・・・(8)
ここで
- ・・・・・(9)
と置くと(8)の右辺は
よって
- ・・・・・(10)
次に
- ・・・・・(11)
ここで(9)を用いれば(11)の右辺は
よって
- ・・・・・(12)
よって変動は
よって2乗変動係数は
よって
- ・・・・・(13)
と求めることが出来ます。ここでのは個の系列の重ね合せであることを表しています。