「2次のアーラン分布の系列の重ね合せ系列の2乗変動係数(1)」の続きです。
今度は2次のアーラン分布を3つ重ねた時の2乗変動係数 を求めます。
3つの系列の名前を系列1、2、3とします。系列1でイベントが発生した時刻のうち一つを選んで、その時刻をと置きます。この次に系列1、2あるいは3のいずれかにおいて発生するイベントまでの間隔を考えます。の時の系列2の状態は確率1/2で図1の状態1、確率1/2で状態2です。また、系列3の状態も確率1/2で図1の状態1、確率1/2で状態2です。
今、で系列2と3の状態が状態1であると仮定します。そうすると、それぞれの系列において次のイベントが発生するまでの間隔は、3つとも同じ2次のアーラン分布になります。よって、系列1でも2でも3でも、次のイベントまでの間隔の確率密度関数は
- ・・・・・(2)
となります。分布関数は、
- ・・・・・(3)
になります。「min(X,Y)の確率密度関数」の式(1)を応用して考えると、系列1,2,3を区別せずにから次のイベントまでの間隔の分布の分布関数(t)]は
となります。これをで微分して
よって
- ・・・・・(13)
今度は、で系列2が状態1、系列3が状態2であると仮定します。そうすると、系列1、2での次のイベントまでの間隔の確率密度関数はのままですが、系列3での次のイベントまでの間隔の確率密度関数は
- ・・・・・(5)
になります。は、
- ・・・・・(6)
よって、系列1,2,3を区別せずにから次のイベントまでの間隔の分布の分布関数は「min(X,Y)の確率密度関数」の式(1)を応用して考えると、
となります。これをで微分して
よって
- ・・・・・(14)
となります。
で系列2が状態2、系列3が状態1である場合の、から次のイベントまでの間隔の確率密度関数は、系列2と3が同等であることを考えれば
- ・・・・・(15)
であることが分かります。
「2次のアーラン分布の系列の重ね合せ系列の2乗変動係数(3)」に続きます。