パートV.展望:Quantitative System Performance

パートIV.パラメータ値決定:Quantitative System Performance」の続きです。

V.展望


 我々は、待ち行列ネットワーク・モデルを用いたコンピュータ・システム解析の一般的概観(パートI)と、分離可能ネットワークを評価するために使用するアルゴリズムの検討(パートII)と、特定のサブシステムの詳細モデル化のための特別なテクニックの概観(パートIII)と、待ち行列ネットワーク・モデルをパラメータ値を決定するためのガイド(パートIV)を提供した。ここ、パートVで我々は、「これらのピースを組み合わせる」ことを試みる。
 第15章は、例を通して、我々が提示したテクニックを従来にはない文脈、つまり、コンピュータ通信ネットワークや、ローカルエリア・ネットワークや、ソフトウェア・リソース、データベース同時実行制御、オペレーティング・システム・アルゴリズムのモデル化でどのように使用出来るかを示す。コンピュータ・システムは発展し続けるので、単純な特性を持つ集中化されたシステムの境界を越えて待ち行列ネットワーク技術の能力がうまく拡がることを認識することは重要である。
 第16章待ち行列ネットワーク・モデル化ソフトウェアの構造と使用法について検討する。そのようなソフトウェアはパートIからIVでカバーしたテクニックの多くを具体化することが出来るので、これはこの本にふさわしい結末である。
 パートVの2つの自然な追加要素は、待ち行列ネットワーク・モデル化と、コンピュータ・システム解析のための他の方法との間の重要な相違の概説と、モデル化スタディを実行する途上で発生するさまざまな考慮すべき事柄の検討、である。これらの話題は、導入の目的で、第1章第2章で扱った。読者はパートVの結末でそれらを完全に正しく評価する位置にいるだろうから、これらの章を復習することをお勧めする。


パートVI.附録:Quantitative System Performance」に続きます。