1.4. なぜ待ち行列ネットワーク・モデルは適切なツールなのか?:Quantitative System Performance

1.3.3.評価」の続きです。

1.4. なぜ待ち行列ネットワーク・モデルは適切なツールなのか?


 一般にモデルは、そして特に待ち行列ネットワーク・モデルは、コンピュータ・システムの設計と解析において重要なツールになってきた。これは、多くの応用について、待ち行列ネットワーク・モデルは精度と効率の間の有益なバランスを達成するという事実のせいである。
 精度については、大部分の経験が待ち行列ネットワーク・モデルは稼動率とスループットについて5から10%以内の、応答時間については10から30%以内の精度であることを期待出来ることを示している。この程度の精度は広範囲な設計と解析の応用の要求に合っている。同様に重要なこととしてそれは、負荷の特徴づけのようなコンピュータ・システム解析過程の他のコンポーネントで達成可能な精度と調和している。
 効率については、我々は前のセクションで待ち行列ネットワーク・モデルは比較的少ない費用で定義し、パラメータ値を決定し、評価することが出来ることを示してきた。待ち行列ネットワーク・モデルの属性とコンピュータ・システムの属性の間の密接な対応によって、定義は簡単になる。比較的少数の比較的高レベルのパラメータによってパラメータ値決定は簡単になる。処理時間がサービス・センターの数と客クラスの数の積に比例するようなアルゴリズムが最近開発されたことによって評価は簡単になる。
 待ち行列ネットワーク・モデルは比較的低コストで比較的高精度を達成する。より高い精度を達成するための追加コストは高い。広範囲のさまざまな応用について、それは追加の利益よりかなり高い。


1.5. 関連技術」に続きます。