9.6.2.VAX/VMSのモデル:Quantitative System Performance

9.6.1.初期IBM仮想メモリ・システムの単純モデル(2)」の続きです。(目次はこちら

9.6.2.VAX/VMSのモデル

 このセクションはDigital Equipment CorporationのVAX/VMSシステムの待ち行列ネットワーク・モデルを提示する。VMSのメモリ管理はスワッピングとページングとページ・フレームの共用キャッシュを含んでいる。このモデル化スタディが扱う質問は、ページングとスワッピングの動作に影響を与えると予想される作業負荷と構成の変更に関係している。その構成は小さなものであり、それは均一性の仮定を危険なものにしている。これらの理由から、この例はこの章で提示した多くの手法を統合する役目を果たしており、我々はそれをかなり詳細まで調査することになる。モデルはVMSの初期のリリースのものであり、その時期以来発生したシステムの若干の主要な変更を反映していない。このスタディセクション9.3で説明した複数クラス・メモリ制約待ち行列ネットワークを評価するためのアルゴリズムの開発より以前にさかのぼるので、代替の手法が利用された。