古代エジプトとタロット
タロットカードの起源を古代エジプトに求めるのは考古学的には根拠がないらしいですが、私は勝手な妄想で「XVII 星」のカードの起源をエジプトはフィラエの神殿の壁画にあるナイル川の神ハピの浮き彫りに求めました。(タロットカードの17番、星参照)
最近、アニのパピルスに登場する下の図像に夢中になるあまり、これをタロットカードの「XIX 太陽」に結び付けたくなりました。
- アニのパピルスより
小橋 隆宗氏の論考「ジェト柱とアンクの象徴について」が私に与えた影響はかなり深いものがあります。それを言葉にすると「そうか。死者はオシリスになるだけではないんだ。オシリスはラー(太陽)になるんだ。これは錬金術でいうところの太陽化だ。赤化(ルベド rubedo)だ。」ということなんですが、古代エジプト神界と西洋錬金術の用語を知らない人にはたわごとを聞かされているに過ぎません。
たわごとにもう少し付き合って頂ければと思います。「XVII 星」と「XIX 太陽」が登場するならば、その間にある「XVIII 月」も古代エジプトの何かの図像に対応させたくなります。
私はこれについて長年、気になっている記事があります。
かれ(アヌビス)が月と結びついているのはどういうわけか? われわれにとってこれは謎である。古王国以来、国王のために慶祝された「神の誕生」をあらわすもののなかに、ハトシェプスト時代の作品だが、月のようによみがえることを子供に切望しつつ満月をまわしているかれの姿がみえる。
- 「エジプトの神々」より
- 作者: フランソワ・ドマ,大島清次
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 1966/07
- メディア: 単行本
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アヌビスは山犬の姿をした神です。犬と月の組み合わせに私はタロットカードの「XVIII 月」の図像との関連を想像したくなります。