BCMPネットワーク(1)

BCMPネットワークに関する資料をネットで見つけました。
http://www.cas.mcmaster.ca/~downd/BCMP.pdf
これを翻訳してみようと思います。

BCMPネットワーク


 M個のノードとR種類のジョブ・クラス(あるいはタイプ)が存在する。個々のクラスについてネットワークを通してのラウティング確率を指定しなければならない(これらはクラス独立であり得る)。クラスはオープン(ジョブが外部から入り、最終的には去っていく)かあるいはクローズ(ジョブはけっして立ち去らない)のいずれかである。クラスのところで議論したように、ノードは4つのタイプの1つであることが許されている。
1.CFS

  • ここではジョブは最初に来たものが最初にサービスを受けるという順番でサービスを受ける。複数クラスが1つのノードを訪れてもよいが、この場合、サービス時間分布は全てのクラスについて同一(かつ指数分布)でなければならない。サービス率は負荷独立である。


2.PS

  • ここではジョブはプロセッサ・シェアリングを用いてサービスを受け、全ての待ちジョブはキャパシティの等量の分配を得ている。異なるクラスのジョブは異なるサービス要求時間を持ってもよく、(個々のクラスの)サービス率はノードでの待ち行列長に依存してもよい。サービス分布はいわゆるコックス型(Coxian Type)(本質的に複数の指数分布の組合せ)でなければないが、期待値だけが決定される必要がある。


3.ISまたはディレイ

  • ここでは無限の数のサーバが利用可能である、あるいは同等のことであるが、個々のジョブは「自分の」サーバによってサービスを受ける。異なるクラスのジョブは異なるサービス要求時間を持ってもよく、(個々のクラスの)サービス率はノードでの待ち行列長に依存してもよい。サービス分布はいわゆるコックス型(Coxian Type)(本質的に複数の指数分布の組合せ)でなければないが、期待値だけが決定される必要がある。


4.CFS−PR

  • ここではジョブは最後に来たものが最初にサービスを受けるされるやり方でサービスを受け、かつ割り込みがある(割り込まれたジョブでなされた作業は失われない)。さらなる制約としては前の2つのケースと同じである。


 ここで、以下の結果が平均サービス時間だけに依存することを示したい。これは私がコックス型分布について議論しなかった理由である。ここではコックス型分布でほとんどの分布を近似することが出来、よってノードがあとの3つのタイプである場合、サービス時間分布について実際上の制限がないことを言及しておけば充分であろう。


BCMPネットワーク(2)」に続きます。