BCMPネットワーク(3)
「BCMPネットワーク(2)」の続きです。
BCMP定理
BCMPネットワーク内の定常状態確率分布は以下の積形式を持つ。
ただしは正規化定数であり(それは確率の合計が1になることを保証する)、は外部到着過程のみの関数であり、関数は「ノード毎の」定常状態分布である。
この結果の重要点は、関数の明示的な式が存在するということである。それらは以下の通りである(は
であることに注意)。
ノードがタイプFCFSの場合、負荷独立の場合には
であり、負荷依存の場合は
である。
ノードがタイプPSまたはLCFS−PRの場合、負荷独立の場合には
- }
であり、負荷依存の場合は
である。
ノードがタイプISの場合、負荷独立の場合には
であり、負荷依存の場合は
である。
最後に、項は到着過程によって以下のように決定される。もし全てのチェーンがクローズならばである。もし到着がシステム総客数に依存するならば、それは
である。ただしはネットワークの客数である。もし到着がチェーン毎であるならば
である。ただしはラウティング・チェーンの数でありはラウティング・チェーン内の客数である。
ここで、この記法の全てが多すぎるように見えるので、BCMP定理の特殊な場合であり、実用的な興味が大いになるような例を2つ与える。その後、我々がいつかそれに時間を費やすであろう1つの例が与えられる。
「BCMPネットワーク(4)」に続きます。