13.7.まとめ:Quantitative System Performance

13.6.3.ドラムからディスクへのスワッピング動作の移動」の続きです。(目次はこちら

13.7. まとめ


 妥当性を確認された、ベースライン・システムの待ち行列ネットワーク・モデルの主要な価値は、性能予測の基礎としての実用性にある。この章で我々は、議論と例を通して、作業負荷の、そしてハードウェアの、システム・ソフトウェアと運用方針のさまざまな通常の変更を表現するためにベースライン・モデルのパラメータを修正する仕方を示してきた。
 修正解析を、特に多数の選択肢を考察しなければならないようなスタディの一部として、実行する際に留意すべき主要な点は、修正の主要な効果と副次の効果を特定することの必要性である。
 主要効果は通常予想することも表現することも容易である。スタディの初期段階で、選択肢はその主要効果だけに基づいて比較することが出来る。
 副次効果は通常予想がより難しく、よし予想できたとしても、数量化し表現することがより難しい。いくつかの方法を採用出来る。

  • 極端な仮定を評価することが出来る。例えば、ワーストでのメモリ追加はスワッピングに影響を与えないままにしておき、ベストではそれを除去する。
  • いくつかの観測期間からの測定値に基づいて、副次効果のより注意深い見積りが出来る。
  • モデルの予測が、設定された仮定に依存している程度を評価するために感度分析を用いることが出来る。


 我々は第2章で記述した、モデル化サイクルの「妥当性確認フェーズ」の重要性を示そうとした。修正解析を実行する際の専門知識と確信は以前のモデル化の経験からの学習によって最もよく得られる。


13.8.参考文献」に続きます。