13.8.参考文献:Quantitative System Performance

13.7.まとめ」の続きです。( 目次はこちら

13.8. 参考文献


 ベースラインが構築され、性能予測が得られ、システムの修正後これらの予測がチェックされるような多くのケーススタディがなされてきた。セクション13.6で記述された3つのスタディの全てはUniversity of Marylandで、そこのコンピュータ・センターで使用可能な設備を用いて実行された。デュアル・プロセッサへの移行のスタディは DowdyとAgrawalaとGordonとTripathi [1979]によって行われた。ファイル配置の変更のスタディは DowdyとBudd [1982]によって行われた。スワッピング動作をドラムからディスクへ移動することのスタディはDowdy とBreitenlohner [1981]によって行われた。
 本番環境からのいくつかの類似のスタディ第2章でレビューされた。Lo [1980]による、複数メインフレーム環境でのシステム間での作業負荷再配置の効果についてと、Lazowska [1980]や、Sevcik, Graham, Zagorjan [1980]による、指定された応用のためのさまざまな候補システムの評価について、がある。
 我々が特に検討しなかったいくつかの関係する論文が存在する。TibbsとKellyは、UNIVAC 1100の性能予測を行う際にオーバヘッドの変化を予測するために非線形回帰によって得られた二次近似を用いている [TibbsとKelly 1982]。Bard [1978]はIBMVM/370 OSを走らせているシステム用の性能予測ツールを記述している。BuzenはIBMのMVS OSを走らせているシステムの待ち行列ネットワーク・モデルを提示している。それは共用メモリ・ドメインと性能期間の効果を含んでいる [Buzen 1978]。TOPS-10を走らせているDECsystem-10のモデルはSaxtonとLamont [1978]によって、また、SanguinettiとBillington [1980]によって記述されてきた。Dowdyと StephensとPerez-Davila [Dowdy他 1982]はUNIX環境での性能予測のスタディを行った。そこではメモリ管理の扱いが主要課題であった。
 作業負荷予測の分野では、Artisが、仮に処理するのに充分なキャパシティが提供されたならばシステムの作業負荷はどれだけかを見積る方法を提案している [Artis 1981]。Cooper [1980]はある組織でのキャパシティ計画のための方法を記述しており、それはビジネス計画予測をコンピュータ・システム性能のモデルの使用と統合している。

  • [Artis 1981]
    • H. Pat Artis. 「ランダムに到着するバッチ作業負荷の潜在要求時間の見積り」 Computer Performance 2,1 (March 1981), 26-29.
  • [Bard 1978]
    • Y. Bard. 「VM/370性能予測機」 Computing Surveys 10,3 (September 1978), 333-342.
  • [Buzen 1978]
    • Jeffrey P. Buzen. 「MVSの待ち行列ネットワーク・モデル」 Computing Surveys 10,3 (September 1978), 319-331.
  • [Cooper 1980]
    • J.C. Cooper. 「キャパシティ計画方法」 IBM Systems Journal 19,1 (1980), 28-45.
  • [Dowdyと Breitenlohner 1981]
    • Lawrence W. DowdyとHans J. Breitenlohner. 「Univac 1100/42のスワッピングのモデル」 Proc. ACM SIGMETRICS Conference on Measurement and Modeling of Computer Systems (1981), 36-47. Copyright (C) 1981 by the Association for Computing Machinery.
  • [DowdyとBudd 1982]
    • Lawrence W. DowdyとRosemary M. Budd.「予測的待ち行列モデルを用いるファイル配置」 In R.L. Disney and T.J. Ott (eds.), Applied Probability - Computer Science: The Interface, Vol. II. Birkhauser, 1982, 459-476.
  • [Dowdy他 1979]
    • Lawrence W. Dowdy, Ashok K. Agrawala, Karen D. Gordon, Satish K. Tripathi. 「解析的モデル化によるコンピュータ性能予測:ある実験」 proc. ACM SIGMETRICS Conference on Simulation, Measurement and Modeling of Computer Systems (1979), 13-18. Copyright (C) 1979 by the Association for Computing Machinery.
  • [Dowby他 1982]
    • Lawrence W. Dowby, Lindsey E. Stephens, Alfredo Perez-Davila. 「UNIX環境における性能予測」 Proc. 18th CPEUG Meeting (1982), 205-211.
  • [Lazowska 1980]
    • Edward D. Lazowska. 「システム選択における解析的モデル化の使用」 Proc. CMG XI International Conference (1980),63-69.
  • [Lo 1980]
    • T.L. Lo. 「待ち行列ネットワーク・モデルを用いたコンピュータキャパシティ計画」 Proc. IFIP W.G.7.3 International Symposium on Computer Performance Modelling, Measurement, and Evaluations (1980), 145-152.
  • [Sanguiinettiと Billington 1980]
    • John SanguinettiとRichard Billington. 「会話システムの複数クラス待ち行列ネットワーク・モデル」 Proc. CMG XI International Conference (1980), 50-55.
  • [SaxtonとLamont 1978]
    • Harold E. SaxtonとGary B. Lamont. 「DEC-10 クローズド待ち行列ネットワーク・モデルの妥当性確認」 Proc. CMG IX International Conference (1978), 143-151.
  • [Sevcik他 1980]
    • K.C. Sevcik, G.S. Graham, J. Zahorjan. 「分散処理システムにおける構成とキャパシティの計画」 Proc. 16th CPEUG Meeting (1980), 165-171.
  • [TibbsとKelly 1982]
    • Richard W. TibbsとJohn C. Kelly. 「大規模コンピュータ・システムの規模決定のための解析的モデルとシミュレーション・モデルの適用」 Proc. 18th CPEUG Meeting (1982), 231-257.


13.9.演習」に続きます。