「M/M/s/n待ち行列(1)」の最後の、式(13)(19)
- の時
- ・・・・(13)
- の時
- ・・・・(19)
からを求めます。
全確率の定理から
- ・・・・(20)
ここで式(13)(19)を代入すると
よって
- ・・・・(21)
ここでと仮定して「よく使う式」の式(1)(ここでは番号を振りなおして式(22)とします)
- ・・・・(22)
を用いれば
よって
よって
- ・・・・(23)
もうの表記がかなり複雑になりましたので、これを式(6-3)や式(6-3-2)に代入することはやめにします。
装置稼働率は、M/M/1/nの時のように
にはなりません。というのは装置は台あるので、というのは装置台が全て空いている状態のことをいうので上の式でを定義するとそれは、いずれかの装置が稼動している割合になってしまいます。装置稼働率は、状態1ならば、状態2ならば・・・・、状態以上ならば(つまり100%)と考えることが出来ます。このように考えれば
- ・・・・(24)
と定義すればよいことが分かります。式(13)(19)を式(24)に代入してみましょう。
よって
- ・・・・(25)
あまりきれいな式にはなりませんでした。
一応、装置稼働率が求まったので、次はX-Factorを求めたいのですがこれはM/M/1/nよりもさらに困難です。まず、WIPを求め、次に装置稼働率からスループットを求め、リトルの法則を用いてhttp://d.hatena.ne.jp/CUSCUS/20070221#1172007298:title=WIP]とスループットからサイクルタイムを求めます。最後にサイクルタイムからX-Factorを求める、という方針はM/M/1/nと変わりませんが、WIPがきれいな式になりそうにありません。
まず、WIPは
- ・・・・(26)
です。次にスループットは
- ・・・・(27)
で求め、リトルの法則から
となるので、X-Factorは
- ・・・・(28)
となります。式(28)に(27)を代入して
- ・・・・(29)
式(29)に式(13)と(19)を代入し、さらにそれで出来た式に登場するに式(23)を代入すればX-Factorを求めることが出来ます。