GI/G/s待ち行列の定常状態確率の近似が求まらない
- [tex:k
- ・・・・(1)
- ただし、・・・・(2)
- の時
- ・・・・(3)
- ただし
- ・・・・(4)
- ・・・・(5)
を言うことが出来たので、この勢いを駆ってGI/G/s待ち行列についても、その定常状態確率を
- [tex:k
- ・・・・(1)
- ただし、・・・・(2)
- の時
- ・・・・(3)
- ただし
- ・・・・(5)
で近似出来ると言ってしまいたい気持ちになります。「D/M/s待ち行列の定常状態分布に向けて」の式(11)から明らかなようにD/M/sでも
- の時
が近似的にではなく正確に言えるのですから、なおさら上の近似への期待が高まります。しかし、一般のGI/G/sについて(そしてD/M/sについても)[tex:k
- ・・・・(1)
である、という根拠がありません。M/G/sの時に(上が)成り立つとした根拠は「M/G/sの待ち確率Πの近似(4)」にあるように、M/G/∞とM/M/∞を比較した際、ジョブが待たないこととジョブの到着時刻がランダムである、という二つのことからM/G/∞とM/M/∞での値が同じであることと、M/D/2で求めたがM/M/2で求めたとほとんど等しい、という2つの事実から成り立っています。しかし、到着過程をGとしたことにより、ジョブの到着時刻がランダムである、という仮定が成り立たなくなったので、GI/G/∞とM/M/∞での値が同じである、とは言えなくなってしまったのです。さらにD/M/2のについてもまだ研究出来ていません。
くやしいですが、今の私ではGI/G/s待ち行列の定常状態確率の近似式を主張することが出来ません。