ウィーナー狂いの血がさわぐ

かつて勤めていた会社の上司筋(なぜ、筋と言うかというと、私の元上司が3名もみえるので)の方々のホームパーティーにお声をかけて頂き、参加した。そこで、ある方の息子さんにお会いすることが出来たのだが、その方は大学で脳の数理モデルを研究されている方だった。そのことをお聞きした時、(私の頭がワインの海をただよっていたせいもあって)、思わず私のウィーナー狂いの血が騒いでしまった。その方は「サイバネティクス」という言葉をご存知なかったが、もうそれは死語だから仕方がない。ご専門のお話をお聞きすることも考えたが、聞いて私が理解出来るはずはない。かろうじて自分がその分野でわずかに知っている「マッカロ=ピッツのモデル」という言葉や「甘利先生」という言葉を発するだけにとどめた。それから、入門者が読むにはどの本がよいか、お聞きした。それで教えて頂いた本が

すぐに本屋で見つけてさっそく買った。これは私が読むにはきっと骨の折れる種類の本だが、ぱらぱら読んでいるとやはり血が騒ぐ。さっそくこのような記述を見つけた。69ページ


非線形振動子の集団で起きる現象から脳波のパワースペクトルの特徴が理解できることに注目したのはN. Wienerだ。

これは、ウィーナーがサイバネティクスの「第10章 脳波と自己組織系」で述べていた内容を指しているのだろう。その方にはウォルター=ピッツの人となりや悲劇的な最後や、ウィーナーとのかかわりなどのお話をしてあげたいと思ったが、ただの酔っ払いの自己満足のようにも思えたので止めた。