道路にリトルの法則を適用したら・・・

待ち行列理論

長さL(km)の１本道があるとします。そこに車が一方向に走っているとします。このような状況にリトルの法則を適用することが出来るでしょうか？　適用すると何が分かるでしょうか？　リトルの法則は、

でした。この道路に適用すると、平均ＷＩＰは、この道路にいる車の数の平均値になります。平均サイクルタイムは、車が長さL(km)の道路を通過するのにかかる時間の平均値になります。平均スループットは、この道路の出口から車が単位時間当たりに出て行く数の平均値になります。この道路にいる車の数の平均値をN（台）、車が長さL(km)の道路を通過するのにかかる平均時間をT(h)、この道路の出口から１時間あたりに出て行く車の数の平均値をTH(台/h）で表すことにします。するとリトルの法則から

  • N=T{\times}TH・・・・(1)

となります。式(1)の両辺をLで割ると

  • \frac{N}{L}=\frac{T}{L}{\times}TH・・・・(2)

となります。N/Lはこの道路における車の平均密度（単位は(台/km)）になります。これを\rho(台/km)で表すことにします。L/Tは車の平均速度（単位は(km/h)）になります。これをv(km/h)で表すことにします。すると式(2)は

  • \rho=\frac{TH}{v}

となり、

  • TH=\rho{\times}v・・・・(3)

となります。これは、スループットは車の密度、かける、車の速度、で計算出来る、という意味になります。当たり前といえば当たり前のことですが、この式を使って何か出来ないか、考えてみたいです。