GI/G/sの待ち確率Πを求めて(7)

GI/G/sの待ち確率Πを求めて(6)」での結論

  • \Pi{\approx}\frac{2-(1-c_e^2)u}{(1+c_e^2)u}b\Omega・・・・(75)
  • ただし
    • b=\frac{(c_a^2+c_e^2[c_a^2(1-u)+u])u}{2-(2-c_a^2-c_e^2[c_a^2(1-u)+u])u}・・・・(7)
    • \Omega{\approx}\frac{\frac{(su)^s}{s!(1-u)}}{\Bigsum_{k=0}^{s-1}\frac{(su)^k}{k!}+\frac{(su)^s}{s!(1-u)}}・・・・(21)

が正しいかどうか、いくつかの既知の場合について確かめてみます。



まず、M/G/sの場合。c_a=1を式(7)に代入して

  • b=\frac{(1+c_e^2)u}{2-(1-c_e^2)u}・・・・(72)

これを式(75)に代入して

  • \Pi{\approx}\frac{2-(1-c_e^2)u}{(1+c_e^2)u}\frac{(1+c_e^2)u}{2-(1-c_e^2)u}\Omega

よって

  • \Pi{\approx}\Omega

となって正しい近似式になっています。



次にGI/M/sの場合。c_e=1を式(75)に代入すると

  • \Pi{\approx}\frac{2}{2u}b\Omega

よって

  • \Pi{\approx}\frac{b}{u}\Omega

となります。これは式(21)を考慮すれば「ジョブ到着時に、全ての装置がふさがっている確率」の

  • \Pi\approx\frac{b}{u}\cdot\frac{\frac{(su)^s}{s!(1-u)}}{\Bigsum_{k=0}^{s-1}\frac{(su)^k}{k!}+\frac{(su)^s}{s!(1-u)}}・・・・(26)

と一致することが分かります。


最後にD/D/sの場合。c_a=1c_e=1を式(7)に代入すると

  • b=\frac{(0+0)u}{2-(2-0-0)u}

よって

  • b=0

これとc_e=1を式(75)に代入すると

  • \Pi{\approx}\frac{2-0}{(1+0)u}{\times}0{\times}\Omega

よって

  • \Pi{\approx}0

となり、正しい値を与えます。