「Pageの近似式の再検討(2)」の続きです。
では、実際にPageの近似式(7)
- ・・・・(7)
をE2/M/1、のH2/M/1、のH2/M/1に適用してみてその精度を調べてみます。これら3つの待ち行列の場合、なのでPageの近似式(7)は、
- ・・・・(12)
となります。さてについては
- ・・・・(9)
でした。の正確な値を求めるために「「待ち行列システムGI/G/1における待ちについての近似公式」の内容検討(8)」で求めたの値
を「Pageの近似式の再検討(1)」の式(4)
- ・・・・(4)
に代入してを求めることにします。式(4)の中での値が不明ですが、どんな待ち行列でもはに比例するのでの精度を調査することにします。式(12)に(9)を代入して
よって
- ・・・・(13)
一方、式(4)から
- ・・・・(14)
式(14)に上の表のを代入すると下の表が出来ます。
E2/M/1の場合はになるので式(13)は
- ・・・・(15)
になります。ここに先ほどの表を代入するとの近似値として
を得ます。これを「「待ち行列システムGI/G/1における待ちについての近似公式」の内容検討(7) 」で求めたE2/M/1のの値を式(4)に代入して得られたの真の値と比較すると以下のようになります。
E2/M/1においてはPageの近似式の精度がとてもよいことが分かります。