Pageの近似式の再検討(4)

Pageの近似式の再検討(3)」のE2/M/1と同様のことをc_a^2=2のH2/M/1、c_a^2=3のH2/M/1に適用してみると

を得ることが出来ます。なお表中のH2(2)/M/1はc_a^2=2のH2/M/1を、H2(3)/M/1はc_a^2=3のH2/M/1を表しています。これらの表からc_a^2=2のH2/M/1、c_a^2=3のH2/M/1の場合は精度が悪化することが分かります。以上の結果をグラフに示してみます。まずE2/M/1の場合です。

次にc_a^2=2のH2/M/1の場合です。

最後にc_a^2=3のH2/M/1の場合です。


ここからPageの近似式はc_a{\le}1の場合には非常によい近似になるが、c_a>1の場合にはあまり精度がよくないことが分かります。


しかし私はGI/G/s待ち行列の平均待ち時間の近似式を導く時にPageの近似式をもとにして導出したのでした。そのPageの近似式がc_a>1の時には精度が悪いとなると私はどうすればよいでしょうか?