「待ち行列システムGI/G/1における待ちについての近似公式」の内容検討(9)の続きです。
実際にの値を比較した結果が以下の一連のグラフです。
まず、D/M/1については以下のようになりました。
なお、グラフで「KL」はKraemer・Lagenbach-Belzの近似式を、「私」は私の近似式を、「Kingman」はKingmanの近似式を示しています。
次に、E2/M/1については以下の通りです。
次に、であるようなH2/M/1については
最後に、であるようなH2/M/1については
です。これを見るとKraemer・Lagenbach-Belzの近似式が一番、真の値に近い(つまり、精度が高い)ことが分かります。さらに、の場合、私の近似式はKingmanの近似式よりも精度が悪くなることも分かります。
さて、Kraemer・Lagenbach-Belzの近似式についてはもも1でないような待ち行列、それもD/D/1ではない待ち行列についても精度を調べたいところですが、そのような待ち行列について私は正確な値を求める方法を知らないので、今のところ精度の検証はここまでしか出来ません。