Whitt教授の「Approxomations for the GI/G/m queue」の翻訳(16)
原文は
から入手出来ます。
表8〜10の助けを借りて読者は与えられたパラメータの値に対応する正確な値の可能な集合を見積もることが出来る。そこで示した値は可能な全ての値の部分集合を構成するだけであり、実際の集合はずっと大きい。全ての値の集合がつながっていることを示すのは困難ではないので、最大値と最小値(あるいは上限と下限)の間の全ての値は起こりえる。よってこの集合を記述するのには最小値と最大値に注目するので充分である。ここでの部分集合は、であるような任意の値について、(2.28)におけるの値として3つの値、、、を持つ分布を考察することによって得られる。数値実験から、この範囲は典型的な値の実際の範囲を示していると私は信じている。でまたは4の場合のの値は表8にある。パラメータは到着間隔時間分布とサービス時間分布の両方について変更することが許されているので、全てのパラメータのペアに対応する9つのケースが存在する(表8)。Whitt (1984a, 1984b)とKlincewiczとWhitt (1984)によって言及されたように、単一サーバの場合の範囲(最大値マイナス最小値)はまたはが増加するにつれて増加する。つまり変動が大きくなることは期待待ち時間が長くなることを意味するのみでなく部分的に指定されたシステムの近似の信頼性が下がることを意味する。Whitt (1984b、表3)で見つかったように、を変化させることはを変化させることよりずっと大きな影響がある(表8)。しかし、の時、範囲は目立って大きくはない。が9.0以上になると、これらの2モーメント近似は比較的信頼性が低くなる。
表8
de Smit (1983a, 1983b, 個人的やりとり)による、トラフィック強度、平均サービス時間1のモデルの期待待ち時間(サービス時間を除く)の正確な値の範囲