k≦mの時のp(k)の推定(2)――GI/G/m待ち行列の近似式(by Ward Whitt教授)へのメモ
最初に指摘しなければならないことは、式(1)
- ・・・・(1)
はおかしい、ということです。
もし式(1)が正しいのであれば
となって
となってしまいます。しかし一般にはの場合のもゼロより大きい値なので
となり、全確率の定理に反することになってしまいます。
私は、これはWard Whitt教授のケアレスミスだと思います。私の考えで修正すると式(1)は
- ・・・・(6)
になります。式(6)のようにしますと、
となるので
となり、
つまり
となって全確率の定理を満足します。
では、をどうやって求めるかですが、これは
となりますが、なのでこれは「5.1. 待ち行列が空でない確率」で近似値を求めることが出来ます。