待ち確率の近似式(11)

そこで考えたのは、式(44)

  • \Pi(GI/G/s)=u^{\sqrt{2(s+1)}-2}b・・・・(44)

と式(45)

  • \Pi(GI/G/s)=b^{\sqrt{2(s+1)}-1}・・・・(45)

の中間の値を採ることです。具体的には

  • \Pi(GI/G/s)=\frac{1}{2}\left[u^{\sqrt{2(s+1)}-2}b+b^{\sqrt{2(s+1)}-1}\right]・・・・(48)

とすることです。式(48)を変形すると

  • \frac{b}{2}\left[u^{\sqrt{2(s+1)}-2}+b^{\sqrt{2(s+1)}-2}\right]・・・・(49)

という近似式になります。ただしb

  • b=u+(c_a-2-1)u(1-u)h(u,c_a^2,c_e^2)・・・・(39)
  • c_a{\le}1の時
    • h(u,c_a^2,c_e^2)=\frac{1+c_a^2+uc_e^2}{1+u(c_e^2-1)+u^2(4c_a^2+c_e^2)}・・・・(40)
  • c_a>1の時
    • h(u,c_a^2,c_e^2)=\frac{4u}{c_a^2+u^2(4c_a^2+c_e^2)}・・・・(41)

で与えられます。では式(49)の精度をM/G/sD/M/sc_a^2=2.25であるようなH_2/M/sc_a^2=4.0であるようなH_2/D/sについて調べてみます。まず、M/G/sについてです。この場合はc_a=1なのでbは式(39)にc_a=1を代入することにより、

  • b=u・・・・(47)

となります。よって式(49)は

  • \Pi(M/G/s)=\frac{u}{2}\left[u^{\sqrt{2(s+1)}-2}+u^{\sqrt{2(s+1)}-2}\right]
    • =u{\cdot}u^{\sqrt{2(s+1)}-2}=u^{\sqrt{2(s+1)}-1}
  • \Pi(M/G/s)=u^{\sqrt{2(s+1)}-1}・・・・(46)

となり、以前の近似式と一致します。ということは、以前の近似式と同等の精度を持つ、ということになります。