GI/G/sのジョブ数の確率分布の近似式(3)

GI/G/sのジョブ数の確率分布の近似式(2)」の続きです。
GI/G/sのジョブ数の確率分布の近似式(2)」の式(10)

  • g=\frac{L_q}{\Omega(GI/G/s)+L_q}・・・・(10)

に登場する\Omega(GI/G/s)を計算するために「GI/G/sのΠとΩの比(4)」の式(29)(ここでは数字を振り直して式(11)とします)

  • \frac{\Pi(GI/G/s)}{\Omega(GI/G/s)}=\frac{b}{u}・・・・(11)

を用います。ここに登場するbは「GI/G/sの待ち確率と平均待ち行列長の近似式」の式(1)や(2)に登場するbと同じものです。式(11)から

  • \Omega(GI/G/s)=\frac{u}{b}\Pi(GI/G/s)・・・・(12)

式(12)を(10)に代入して

  • g=\frac{L_q}{\frac{u}{b}\Pi(GI/G/s)+L_q}

よって

  • g=\frac{bL_q}{u\Pi(GI/G/s)+bL_q}・・・・(13)

式(13)に登場する\Pi(GI/G/s)は「GI/G/sの待ち確率と平均待ち行列長の近似式」の式(1)で求めます。こうすることによって式(13)からgを求めることが出来ます。さらに、「GI/G/sのジョブ数の確率分布の近似式(2)」の式(2)

  • k{\ge}sの時
    • p(k)=g^{k-s}p(s)・・・・(2)

と(9)

  • p(s)=(1-g)\Omega(GI/G/s)・・・・(9)

から

  • k{\ge}sの時
    • p(k)=g^{k-s}(1-g)\Omega(GI/G/s)・・・・(14)

さらに式(14)と(12)から

  • k{\ge}sの時
    • p(k)=g^{k-s}(1-g)\frac{u}{b}\Pi(GI/G/s)・・・・(15)


よってk{\ge}sの時のp(k)の近似式は

  • k{\ge}sの時
    • p(k)=g^{k-s}(1-g)\frac{u}{b}\Pi(GI/G/s)・・・・(15)
    • ただし
      • g=\frac{bL_q}{u\Pi(GI/G/s)+bL_q}・・・・(13)

となります。