【論文翻訳】M/D/c待ち行列の新しい結果と古い結果(6)

3. M/D/c/c+N待ち行列
 M/D/c/c+N待ち行列は、M/D/c待ち行列に比べて、無限な待合室ではなくキャパシティNの有限な待合室を持つ点だけで異なっている。c個のサーバの全てがビジーであり、かつさらにN個の待ち場所の全てが占有されているのを見出した到着客は拒絶され、それ以降システムに影響を与えない。以下の検討において再び\rho=\lambda{D}/cは1より小さいと仮定する。セクション3.1ではまずM/D/c/c+N待ち行列における状態確率の計算について検討する。単一サーバ(c=1)の場合正確な計算が可能であるが、複数サーバの場合についてよい近似を与えることが出来る。セクション3.2では待ち時間確率の計算を扱う。単一サーバの場合について正確な計算は無限キャパシティのM/D/1待ち行列についての公式の変更を用いて可能であるが、複数サーバの場合についてはいくつかの近似方法の概略が述べられる。