M/G/1/n待ち行列の定常状態確率の近似(2)
では、この近似を待ち行列に適用してみます。例としての場合を取り上げます。使用する式は「M/G/1/n待ち行列の定常状態確率の近似(1)」の式(5)(6)
- ・・・・(5)
- の時
- ・・・・(6)
です。待ち行列の場合、サービス時間の2乗変動係数は1/2なので(「アーラン分布」参照)
- ・・・・(7)
を式(5)に代入して
よって
- ・・・・(8)
式(7)を(6)に代入してを代入すると
よって
- ・・・・(9)
になります。ここで仮にとします。さらにを代入します。すると式(8)より
- ・・・(10)
となります。さらに式(9)(10)から
- ・・・・(11)
となります。
なので、、、の値をそれぞれ1.816で割ります。すると
- 、、・・・(12)
となります。
一方、定常状態確率の正確な値は「M/E2/1/2待ち行列」の式(10)(11)(12)(ここでは番号を振り直して(13)(14)(15)とします)
- ・・・・(13)
- ・・・・(14)
- ・・・・(15)
にを代入して
- 、、・・・・(16)
を得ます。式(12)と(16)を比べると比較的よい近似になっていることが分かります。