季節は過ぎていく。時は流れる。

11月30日に吉岡さん(id:future-human)にお会いして、「とうふや」という名の豆腐料理店に行きました。下の写真はその時、吉岡さんが撮った写真です。

私たち二人が店の人に通された席は窓のそばの席でした。窓の外には見事に黄色に色づいたイチョウの木が見えました。わたしたちがとうふ料理を食べながら話をしていた頃、外では強風が吹いていて、どんどんイチョウの黄色い葉が雨か雪のように散っていったのが私の印象に残っています。

このイチョウの木です。


約一週間たったおとつい同じ場所を通ったら、もうこの木にはほとんど葉が残っていませんでした。あの光景はもう行ってしまった・・・・一瞬、そんな思いが浮かんできました。その時デジカメを持参していましたが、葉の落ちたその光景を撮る気にはなれませんでした。でも、過ぎ行くものばかりに目を向けるのもよくないな、今週末にはシュンポシオン横浜が待っていることだし、と、思い直しもしました。そちらに心を向けていくことにしましょう。


それにしても、時は流れる、時は流れる・・・・・。

われわれが知った場所は単に空間の世界に属するだけではないのだ。われわれは便宜上それらの場所を空間の世界に配置するまでなのだ。それらの場所は、その当時のわれわれの生活を形成していた印象の連続のなかの、わずかにうすい一片にすぎないのであった、・・・・・・


マルセル・プルースト失われた時を求めて。第1篇 スワン家のほうへ。第3部 土地の名、----名」井上究一郎訳より