(妄想)6月の星座
- 6月は晴れている日が少ないわね。せっかくの夏至の夜がだいなし・・・・。
- おとめ座を正義の女神アストライアに充てる人々もいます。隣のてんびん座はアストライアの持っている天秤を表わし、それは正義の象徴です。アストライアは金の時代、銀の時代には地上に住んでいたが、青銅の時代になった時に、その時代の人類の堕落に愛想をつかして天に昇ったの。そしておとめ座になったという話ね。
この絵では天秤そのものがマアトになっていて、しかも右側の皿にもマアトの象徴であるガチョウの羽が乗っている。このようにこの頃から正義と天秤は結びついていたの。その結びつきは今の弁護士バッジに刻まれた天秤にまでつながっているのよ。覚えておいてね。
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- はい、覚えました。
- 天頂近く、うしかい座の隣のかんむり座も同じくディオニュソスがアリアドネに贈ったかんむり。アリアドネがテーセウスに捨てられたあと、神が現われてアリアドネと結婚したのね。
- 「アリアドネ、余は御身を愛す、ディオニュソス」・・・って、ヤボね、フリッツ*1は。
- そうね、それについてはあとで調べてみましょう。さて、南の低い位置に見えるのがケンタウルス座。これはケンタウロスのポロスで、おバカさんだったほうのケンタウロス。今の季節は見えないけど(そして君の星座だけれども)いて座が表わすケンタウロスは賢いケンタウロスのケイロン。アキレウスのお師匠だったケンタウロスね。隣のおおかみ座は元々はおおかみではなく、ただの野獣と呼ばれていたのだけれど、それは確かいのししじゃなかったかと思う。ケンタウロスのポロスが仕留めた「いのしし」ね。ポロスの物語は知ってる?
- いいえ。
- ヘラクレスの使っていた毒矢をいじっている時にね、誤って自分の足に落としてしまって毒が身体にまわって死んだの。おバカさんね。