往きの宜しも・・・・

先ほど、伊勢内宮の遷御の儀が行なわれていた。秋篠宮殿下や安倍総理などの要人が参集しての儀式だったが、そういう国家的な物々しさを私は好きではない。だいたい、麻生など来て・・・、あんな人相の悪い人を神はお喜びになるまいに・・・。



私は勝手に私的にお祝いするとの名目で飲む。


そして、酔いにまかせて古語拾遺にある呪歌を思い出す。

美夜比登能 於保与須我良爾
伊佐登保志 
由伎能与呂志茂 於保与須我良爾


これは

みやひとの おほよすがらに
いさとほし
ゆきのよろしも おほよすがらに

と読むそうだ。この歌の意味にはまだ定説がない。「みやひとの」が「宮人の」であるのは確かだが、「おほよすがらに」が分からない。「大夜すがらに」という説がある。また、「大寄すがらに」と読む説もある。「いさとほし」もよく分からない。「ゆきのよろしも」は「往きの宜しも」と読んで、「行くべき時である」という意味だろう。どこへ行くのか? おそらく新しい宮へである。これはおそらく遷御の歌である。


・・・・・酔うならばもうひとつ。

この神酒(みき)は我が神酒(みき)ならずーーーー
倭(やまと)成す大物主(おおものぬし)のーーーー


えっ、「倭(やまと)成す」? 大和を造った、ということ? 大物主の大和造成の神話は今に伝えられていない。



・・・・・酔うならばまたひとつ。

神風(かむかぜ)の可怜(うま)し傍国(かたくに)
常世波(とこよなみ)重浪(しきなみ)帰(よ)する
伊勢の国、ここに居(お)らむと
我が欲(ほ)りし大宮処(おおみやどころ)は
さこくしろ五十鈴(いすずの)の川の
川上の・・・・・・