「ガンマ関数」でガンマ関数を取り上げたのは、ガンマ分布を紹介するためです。ガンマ分布はアーラン分布を一般化したものです。「アーラン分布」で述べたように、アーラン分布は自然数と正の実数の2つのパラメータによって決まる分布で、その確率密度関数は
- ・・・・(1)
で定義されます。この自然数を正の実数に拡張したものがガンマ分布です。
元々アーラン分布というのは「アーラン分布」で示したように、平均の指数分布に従う個の独立な確率変数の和で定義される確率変数の分布と見ることが出来ます。つまり、平均の指数分布を持つ個の独立な確率変数を考え、
- ・・・・(2)
であるような確率変数を考えると、は式(1)の確率密度関数を持つアーラン分布に従うことになります。そういう意味でガンマ分布を考えることは、同じ平均値を持つ指数分布を1.2個足すとか、個足すとかいう想像しづらいことを考えることになります。
しかし、ここではそのような意味については考えないことにします。式(1)に現れる階乗は「ガンマ関数」によればに等しいので、式(1)で自然数を実数に拡張するには、をに置き換え、をに置き換えればよいことになります。すると式(1)は以下のようになります。
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これがガンマ分布の確率密度関数の式ですが、ガンマ分布ではパラメータとしてよりもを用いるようです。(理由はよく分かりません。) そうすると式(3)は次のようになります。
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これがガンマ分布の確率密度関数の式です。
ガンマ分布はが自然数の時に次のアーラン分布になります。下のグラフに(1次のアーラン分布、つまり指数分布)、、(2次のアーラン分布)のガンマ分布を示します。この3つは同じ平均値1を持ちます。のガンマ分布が、1次のアーラン分布と2次のアーラン分布の中間の分布を示している様子が分かると思います。