「M/G/1/2待ち行列(6)」の続きです。
私はまだ自分が導き出したM/G/1/2待ち行列の定常状態確率の近似式
- の時
- ・・・・(40)
- ・・・・(41)
- ・・・・(42)
- の時
- ・・・・(43)
- ・・・・(44)
- ・・・・(45)
について心配があります。というのは、上記の式を導き出すのに使用した分布がアーラン分布であって、アーラン分布の場合変動係数がになります。また、「M/G/1/2待ち行列(5)」「(6)」で検証に使った分布
- ・・・・(47)
も変動係数がです。よって、上記の式の検証としてはサービス時間の変動係数がの場合しかやっておりません。心配なのは、の時も上記の近似式が使い物になるか、ということです。そこで、の場合近似の程度がどうなのか調べてみます。
の分布の代表例として「バランスのとれた平均を持つ超指数分布」を用います。バランスのとれた平均を持つ超指数分布は
- ・・・・(49)
の形に書ける関数です。ただし
- ・・・・(50)
- ・・・・(51)
- ・・・・(52)
です。ここではこの分布の平均、は変動係数です(詳しくは「バランスのとれた平均を持つ超指数分布」を見て下さい。)
では、このを式(16)
- ・・・・(16)
に代入してを計算してみます。すると
- ・・・・(53)
ここで式(50)を使うと
- ・・・・(54)
式(51)を使うと
- ・・・・(55)
なので、式(54)(55)を式(53)に代入して
よって
- ・・・・(56)
ここで式(50)(51)を使うと
- ・・・・(57)
ここに式(52)を代入すればを求めることが出来ますが、代入してもあまりきれいな式ではないのでこのままにします。ここで求めたを「M/G/1/2待ち行列(1)」の
- ・・・・(9)
- ・・・・(11)
- ・・・・(12)
に代入して定常状態確率分布を求めることが出来ます。