ゲーデルの不完全性定理が分かったような気になった(これで何回目やら)(2)

なぜ、また分からなくなったか、というと、同じように考えて「xは偽である」という命題のxにこの命題自身に対応する値を代入することが可能ではないか、と思ったからです。こうするとこの命題は実質的に「この命題は偽である」になります。例の古代ギリシアにすでに言及されたパラドックス(「クレタ人はうそつきだ」とクレタ人が言った)に類似したものになります。この命題は真偽を決められない命題です。この命題が真ならば「この命題は偽である」は正しいことになり、この命題は偽になりますし、この命題が偽ならば「この命題は偽である」の反対が正しいのでこの命題は真になります。以下、その繰り返しです。このような命題を許してはいけないはずなのですが、この命題が現れることは問題なのではないのでしょうか? これは単に「真でも偽でもない命題が存在する」と言って、あとはほうっておけばよいのでしょうか? このことがひっかかっています。


後刻
Wikipediaゲーデルの不完全性定理(2014.6.23時点)のところに

なお、証明可能性の代わりに真理性を用いるならば、パラドックスが導かれる。このことから、自然数論における真理性は自然数論の中では表現できないことが示される(タルスキの定理)。

とあるので、私が上で考えたことは、このことかもしれないと思いました。