一様分布の標準偏差

ちょっと、一様分布の標準偏差を計算する必要が出てきたので、ここにメモです。今まで書いていた[ニューラルネットワーク]の話とはまったく関係ありません。


m-aからm+aまでの一様分布を考えます。

まず、この分布の確率密度を求めます。確率密度をf(x)で表すとすると、[tex:xm+a]の場合はf(x)=0になります。m-a{\le}x{\le}m+aの場合はf(x)は一定の値です。これをbとすることにします。このbを以下に求めます。f(x)は確率密度なので

  • \Bigint_{-\infty}^{\infty}f(x)=1・・・・(1)

でなければなりません。式(1)から

  • \Bigint_{m-a}^{m+a}f(x)=1・・・・(2)

m-a{\le}x{\le}m+af(x)=bなので

  • b\Bigint_{m-a}^{m+a} =1

よって

  • b\cdot2a=1
  • b=\frac{1}{2a}・・・・(3)

よって確率密度f(x)

  • [tex:f(x)=\left\{{0\text{ (xm+a)}\atop\frac{1}{2a}\text{ (m-a{\le}x{\le}m+a) }]・・・・(4)

となります。


この一様分布の平均値はもちろん、mです。では、標準偏差\sigmaを求めることにします。まず分散\sigma^2を求めます。分散の定義から
\sigma^2=\Bigint_{-\infty}^{\infty}(x-m)^2f(x)dx・・・・(5)
式(5)と(4)から
\sigma^2=\frac{1}{2a}\Bigint_{m-a}^{m+a}(x-m)^2dx=\frac{1}{2a}\Bigint_{-a}^ax^2dx=\frac{1}{2a}\left[\frac{x^3}{3}\right]_{-a}^a=\frac{1}{2a}\cdot\frac{2a^3}{3}=\frac{a^2}{3}
よって
\sigma=\frac{a}{\sqrt{3}}・・・・(6)
これで一様分布の標準偏差を求めることが出来ました。